尾崎別院本堂内部には、内陣矢来間境の欄間(内陣と外陣の境の上部)に6体、内陣に2体配置されています。
内陣矢来間境の欄間(内陣と外陣の境の上部)の6体には、二十四孝彫刻が採用され、全て彩色が施されています。
二十四孝とは、、中国の書物に登場する、後世の範として孝行が特に優れた24人です。日本にも伝来し、仏閣等の建築物に人物図などが描かれており、御伽草子や寺子屋の教材にも採られているようです。二十四孝 – Wikipedia
今回ご紹介するのは内陣に向かって左から4つ目の蟇股です。
黄香は、母を亡くした後、父親に孝養を尽くした。夏の暑い盛りには父の枕を扇いで涼をとり、冬の寒冷には自分の体で布団を温めた。これが江夏郡(こうかぐん:現在の中国湖北省東部にかつて設置された郡)の太守(中国における郡の長官のこと)の劉護の耳に入り、高札を立てて黄香の孝行を大いに褒め称えた。
扇枕温衾(せんちんおんきん)という言葉があります。
夏は親の枕元で、扇で扇いで涼しくして、冬は自分の体温で親の布団を温めて、親が過ごしやすいようにするということから、両親を大切にすることをいいます。
「枕を扇(あお)ぎ衾(ふすま)を温(あたた)む」とも読みます。
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